
あみの福祉会桃山の里 四つ葉ハウスは、地域の方々の協力で、知的障害者授産施設として誕生しました。施設では食品班、陶芸班、さをり(手織り)班の3つの班に分かれており、「天然酵母で安心、安全なパン作り」「オリジナルの陶器の製作と受注」「手織りと縫製でのカバンや小物の製作」行っています。
ここでは網野町内の児童を対象に、毎年「夏休み体験教室」を実施しています。2018年の7月の開催で15回目を迎えたこの取り組みは、自分たちと障害のある人も「一緒に生きているんだよ」ということを、物づくりを通して、感じてもらうことを目的として行っています。
パン教室では、「パン作りを習って、家族に食べてもらいたい!」と笑顔で話す児童もおり、生地をこねたり丸めたりと、にぎやかなパン作りの教室の中は、香ばしい香りでいっぱいになります。
陶芸教室では、芸術への気持ちを形にしたり、夏休みの宿題にしたりと、子どもならではの感性で陶芸を楽しんでいます。この日は、施設のご利用者が「1日先生」となって、日頃の技術と経験を活かし、熱心に指導されています。
手織り教室では織り方に技術が必要ですが「難しいけど楽しかった」と、自分の好きな色の糸を織りまぜ、コースターなどの「世界に一つだけの素敵な逸品」を、ご利用者のアドバイスを受けながら一生懸命作っています。
「来年も来たいけど中学生になるから参加できない」と毎年6年生の児童からのコメントがあり、恒例行事として参加する事を楽しみにしてくれているようです。
体験教室を経験した町内の児童が高校生になり、今ではボランティアとして施設の行事に積極的に参加しています。また「将来支援学校の先生になりたい」と夢を語る学生もおり、地域を支える福祉のネットワークとして未来につながる取り組みとして活かされています。